1号線を南下せよ Nha Trang to Phan Rang


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本当はニャチャンにもう1泊したかったのだが、なんせベトナム人が大勢で北上してきているので、宿が無い為おとなしくペダルを踏み出す。
それにしても何て快適な道なんだろう。全面舗装で工事箇所など一箇所も無く何のストレスも無く走ることが可能。
ベトナムもやればできるじゃん。この調子で南北の道を綺麗に繋いでくれれば言うことなしですな。

ベトナムもそろそろ雨季が始まる模様で、ロードサイドにはマンゴーを山積みにした軽トラや乗合トラックが往来している。
ベトナムのマンゴーはかなり美味く、何個食べも飽きがこない。ベトナム人の庭先には普通にマンゴーの樹が生えており気が向いたら樹に登って熟れ頃のものを手にとってくる。
日本ではマンゴーはかなり高級なフルーツの一つだが、この国ではそれ程高価な物でもなくかなり庶民的なフルーツのよう。
因みに値段はばら売りはしてくれず、1Kで5000D。樹になっている物をたまに取ってそれがお金に換わるのだからたまらないですな。
ベトナムの自然にちょっと恐れ入る。道は本当に恐ろしい程に快適。今までの苦労が嘘のように自転車は進む。
サイゴン~ニャチャンはベトナムリゾート黄金のコースなので、整備されているのもうなずける。
マンゴーの集荷を横目で見ながら走り続ける。カムランで食事を取る。いつもと同様のフォー。ベトナムではこれはかなり欠かせないアイテムになりつつある。
本当に何処で食べても美味しい。フォーを注文すると大概薬味が別に盛られて出てくる。いまいち正体は何なのか分からないが、ミントのような味がする葉っぱ。
これを自分の好みで麺の中に入れていく。ベトナム人と僕が同時にフォーを食べ始めても、明らかに僕の方が早く食べ終わってしまう。
彼は自分の納得のいく味を何度も試みながら食べているので時間もかかる。食事に時間がかけられる国というのは非常に優雅なような気がする。
ベトナムもそのうちのひとつだな。これもフランスと中国の置き土産なのだろうか?お腹も膨らんだところで再び走り出す。今日もいつもと変わらずにかなり暑い。
すげ笠のセッテイングがいまひとつ巧くいかないので風が吹くたびに面積の大きいすげ笠はまるでヨットの帆のようになびいてしまう。
それにしても地元のおばさん連中はバイクに乗っていてもすげ笠が全然動いていないのはどういった訳なのか知りたい。頭の大きさの違いで片付けられるとちょっと寂しいけど。
確かにベトナム人は全般的に見て頭がかなり小さい。羨ましい位に小さい。すげ笠もきっとその形に合うようになっているのだろう。
走っていると対抗車線からチャリで走ってくる姿を発見。よく見れば日本製のサイドバックをつけているではないですか、嬉しくなり声を掛けるが気づいてもらえず走り去っていく。
チャンスを逃してはならないと自分を鼓舞して50メートル程追いかける。なんとか追いつき話してみるとやはり日本人だった。
本気で嬉しかったです、この時は。いままでたくさんの欧米人とはすれ違ってきましたが、誰一人気づいてもらえず言葉も交わすことなく走り続けた日々。
日本語爆発という感じでした。陽射しの強いなかでするのも辛かったので、一緒にカフェに向かう。聞くところによれば彼はサイゴン~ニャチャンを走るそうで、実はハノイから途中までも走ったことのあるベトナム在住暦3年近い方だった。
もちろん言葉もべらべらでかなり楽しそうに地元の方とやり取りをしていた。羨ましいです。ベトナム一番の問題は言葉の壁だったのでそれをいとも簡単にクリアしている彼に敬服。
住んでいる人ならではの粋な話を聞かせてもらい、今日のところは別れることにする。彼にも目的地があり自分にも目的地があるので、サイゴンでの再会を誓いカフェを後にする。
やはりいいものですな。旅先で同じ様に自転車で走っている人に遭うというのは。以前カナダを走っているときにも同じ様に道端で偶然にも出会ったことがありその方とは方向が一緒だったので1ヶ月バンクーバーを目指して走り非常に楽しい思い出を築くことができました。
勝手な思い込みなんですが、自転車で走っている人に悪い人はいないと信じて止みません。いままで誰一人として変な人に遭ったことが無いのもその一因かもしれませんが。
ベトナムで遭った方もその例にもれず気持ちのいいかたでまた心が洗われたようです。彼と別れて一人ペダルを踏む。地図によると国道沿いにチャム族の遺跡があるようで注意深く辺りを見ているとかなり風化した遺跡が確かにあった。
規模も小さく魅力には欠ける遺跡。しかし、どうやらこの辺りにはチャム族の末裔なのかベトナムではあまり見かけないスタイルの人々が竹で編んだ籠を背負い道を走っている。
過去の遺跡よりも彼等の姿の方が数段輝いて見えてしまう。本当に素敵な時間だ。無事に今日の目的地に着くが、ここでも明日は部屋無しと開口一番で言われびびってしまう。
明日はいままで一番走らなくてはならないので、今日は寝ることにする。

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