1号線を南下せよ Qui Nhon to Song Cau


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クイニョンを早めに出てクランクの修理に向かう。
結局ボルトのねじ山が馬鹿になってしまい、ねじが締まってくれない様子。昨日の夜にホテルの親父にベトナム語を聞いていたので何とかそれを頼りにして交換に臨む。手頃な店が発見できずにクイニョンの街を出てしまった。国道に出ると親子で切り盛りしている様なこじんまりとした自転車屋を発見。早速ノートを見せると倅は了解した模様。
クランクのねじの他に、後輪の振れまで直してくれる。なかなか粋だねこの倅も。自転車はばっちりと直り再スタート。今日はいきなり峠が控えている。地図上ではたいしたことは無さそうだが、行ってみると大変なことになっていた。標高的にはそんなにたいした物ではないのだが、なんせ暑い。

全然自転車が進まず堪り兼ねて押しているとトラックの運ちゃんなんかが「つかまりな」と合図をしてくれるが、のろいトラックにすらつかまれないほど走れない。これって体力の低下なのかなとか考えながら休み休み押していると、ちょうどいいタイミングでトラックが合図を出してくれたので渾身の力を込めての立ち漕ぎでトラックにしがみつく。
今までツーリングをいろいろとしてきたが、その時はあくまでも自分の力で走ることがモットー及びコダワリだったが、もうそんなことは言っていられない。
ツーリングの魅力は知らない土地を自分の足で走り、人に触れ、限りなく自由に近い状態になれることだと思う。ベトナムの文化を知るうえでもチャンスだと思いつかまって走ることにした。
トラックにつかまるといっても、なかなか辛い作業で結構手も疲れてくる。でも炎天下の中を走るよりも効率的には全然いいけど。
ベトナム人は皆ちょっとした坂道なんかでも押したりバイクに手を借りたり、トラックにつかまりながら走っている。こんな些細なことだが体験するとなるほどと思えてしまう。
峠を越すと一気に下りで、ここぞとばかりに走る。下りきった村でヌックミアを飲んでいると、知らないアンチャンが話し掛けてくる。
お互い言葉は出来ないが、なんとなくいい奴のような気がした。彼は蝦を取って暮らしているらしい。ゆっくりと仕事をしている様子。手紙をくれと言われたので、住所の交換。
ベトナムの人は住所を交換したがる。別に日本に来てどうこうというわけでも無さそうなので、交換しているがどうやら結構ベトナム人同士でも手紙のやり取りをしている模様であります。

アンチャンに別れを告げて走り出すと別れたはずのあんちゃんが追ってくる。何やら手に袋を提げていて私に突きだすではないか、中には水、ドラゴンフルーツ、マンゴーが入っており「黙って持っていけ」と彼の眼が訴えていたので、ありがたく頂戴する。
お礼に5円玉をあげると見たこと無い様で、喜んでもらいこちらも嬉しくなってくる。ベトナムの感想なんかを旅行者同士でやり取りすると大概騙された、やられたの言葉が多数を占める割合が高い。
ベトナム人は気さくな連中が多く、非常に好奇心も旺盛でベトナム語を理解しないにもかかわらず容赦なく聞きたいことを聞いてくる。確かに嫌な奴も多いかも知れないけど、その数以上に気さくな連中が多いことを感じる。
道はこの辺りからも緩い登り下りを繰り返しながら、ソンカウへ。

ここでバイクに乗っているLadyに話し掛けられる。相手はベトナム語のみでひたすら話しかけてくるので、全く分からないがしつこい位に何か言っている。どうやら茶でも飲もうと言っている様子なので、昼食も兼ねて御一緒することにする。
彼女達は地元の人の様子でおまけに姉妹みたい。かなり質問攻めにあうが全く言っていることを理解できない。それでも妙に満足している様子なのでまぁいいか。
結構話し込まれてしまいトゥイホアに行くのが難しいので、ソンカウに泊まることにする。

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